名前:森川 雄貴さん
バイス参加期間 : 2008年夏期、2009年冬期(社会経験プログラム)
現在勤めている企業: 就農(起業家)


Q
森川さんにとって「デバイスビジネスセミナー」とは?


A
私にとってのデバイスビジネスセミナーは、隣にあるのにシュガーを入れないエスプレッソのようなほろ苦いものでした。
ここでの生活は「やりたい事がある人はやる事がたくさんありやり、やりたい事がない人はやる事が何もない」そんな環境でした。
私は大学生までの20年間、自分の意見を言葉にするのが苦手な人間だったため、やりたい事を積極的に話すということをせず、
いつでもできるような事に多くの時間を注ぎ、数多くのチャンスを投げて下さっていたにも関わらず拾う事のない日々をまるまる1ヶ月も送りました。

私がこのインターンシップを通して得た教訓は1つ。
たったの1つです。それは、

「機会は自分で掴まなければ永久に訪れない」ということです。


それに気づいたのは帰国間際にSさんがよく口にされた言葉。

「ここで学んだ事は出発点にすぎない。」

何を学んだんだろうと問いただして分かったことは、動かなかったことで学ぶ機会を失っていたことでした。
何も動かなかったことで、動くことの重要性というごくごくシンプルなことに気づかされたのです。
大切なのは「何処へ行ったのか」ではなく「何をしたのか」
何も選ばないことも立派な決断。

決断とは人生の可能性を決める重大な事柄だということにようやく初めて触れた瞬間でした。多くのチャンスと時間を逃し、たった1つの自分の弱さを見つけた…
私にとっての社会経験プログラムは、
チャンスを掴まなかったことで、自分の弱みを凝縮して抽出させるというほろ苦い経験をさせてくれた貴重なプログラムでした。



Q
起業家生活はどうですか?

A
一言で言うと、無我夢中ですね。
1,農作業:8時間
2,考え、整理する時間:2時間
3,勉強や人と話す時間:4時間
4,ルーティン:1時間


1日に15時間、年間6000時間を仕事のために費やすことを心がけています。
もちろん量ではないと思いますが、現状全く足りてません…。

失敗するも成功するも自分次第。この事が現時点ではすごく良いストレスになっていますが、至らない部分が多く、たくさんの方に支えて頂いてなんとかなんとか立とうとしている状態だと感じてます。
まずは3年後に市認定農業者になることを直近目標に、
農地の確保と売上の向上を最優先課題として動いています。



Q
Sさんとの思い出、エピソードを教えてください。

A
もう4年前のことですが、Sさんのエピソードというと真先に思い出すのが、初めてお会いした時の強烈な印象です。これは全く変わらず今も鮮明に覚えています。

よく「何も喋らないのならいないのと一緒だよ」と言いますが、
何も喋らなくても大きな存在感がある方でした。


鋭い眼差しで堂々と歩く姿は誰にでもまねできる物ではなく、日々の考えや行動の習慣によるものが大きい思います。
何度も顔を合わせ、何度も話を伺っているにも関わらず第一印象が一番最初に出てくる方はまだSさん意外に見た事ありません。
もちろんそれが全てではありませんが、私も見習うべき箇所が山のようにあるのでこれからもよく観察し、いろんな事を学ばせて頂きたいと考えてます。